(過去ログ05より)
暑かったなぁ… <kei>
隊長誕生日おでめとう! <kei>
おさかな天国 <kei>
がじゃいも <kei>
暑かったなぁ… -kei 2006/08/06(Sun) 23:50
いくり殿のご苦労に捧ぐ
プラントの夏も暑いです。
本日、気温は30度。
ジュール邸の馬鹿っ広いお庭は専門の庭職人さんが芝刈りしてくれますが、リビング前の小さい(一般家庭から見れば広いよ)お庭はご主人様が草刈ってます。この暑い日に。
麦わら帽子被って首にタオル、軍手に鎌のお約束スタイルで。
…何処のオーブの誰のカガリの入れ知恵やら…。
鎌でもナイフでも、ご主人様は刃物の扱いが上手であります。
サックサックとリズミカルに草を刈って、ちょっと足長の芝生を作って行きます。「アスランさーん!」
子わんこシンが、後ろから声をかけてくるのは
「シン、近づくなよ」
実は5回目。
ご主人様と同じお揃いの麦わら帽子を被って、それで、ご主人様が草刈り始めた時からずーっと!
後でうずうずうずうず…お手伝いしたくって仕方がないのです。
でもご主人様が言う台詞も5回ともおんなじ。「お手伝いするー!」
「危ないから、ダメ」
「じゃぁ! 手で取るから!」
「肉球切るから、ダメ!」
「えー?!」ぶうぶう言うシンに、ご主人様はため息一つ。
腰を上げて子わんこを振り返りました。
本当は、分かってます。
シンはお手伝いもしたいけど、鎌に興味があるんです。旦那様のコレクションのコンバットナイフに興味を示して以来、シンはどうも…刃物を触りたがって困ります。
シンはザフトの軍犬だけど、ナイフも銃も使えません。
恐ろしい大量殺人兵器であるMSは上手に乗れても、ちいちゃいお手々は本当は、銃はおろか、ナイフだって、握れないのに…。「さくっさくってしたいよぅ!」
そう言って駄々を捏ねるシンを、ご主人様はちょっと哀しい目で見下ろします。
”これ”は殺人の道具じゃないけど、自分が持っていれば、人を殺すことも可能な代物。
そんなの、シンには、持たせたくないのです。ご主人様は優しく笑って、シンの前にかがみ込むと、シンのお手々を両方、きゅっきゅって握りました。
「シンが怪我して、ここが切れたりしたら、こんな風に手を握れなくなっちゃうだろ?」
シンはきゅっきゅってするご主人様の白い手を見て考えて
「…アスランさんだって、怪我するかもしれないじゃん」
「うん」でもね
「シンが怪我した方が、俺は、凄く痛いから」
シン、またちょっと考えて
「…後ちょっとで終わる?」
「終わるよ」
「俺、泳ぐから。見てる?」
「ああ。お昼ご飯食べたらな」
「うん!」ご主人様が約束してくれたので、シンもおとなしく、草刈りが終わるのを待つことにしました。
「…何故こんな暑い日を狙ってやるのでしょう…」
暑いと言いつつ、窓を開け放しているリビングのソファから移動しないレイが呟く。
自分の部屋でクーラーを利かせていれば涼しいのにね。
そんなレイと、庭でまたも無心に草刈りを始めた自分の奥方と、その後でやっぱりうろちょと様子を見ている子わんこを眺めつつ、旦那様は苦笑する。「…あの、庭師専用の物置に、草刈り器があったように記憶しておりますが」
「あるな」レイの言葉を肯定し、にんまり笑って旦那様は言いました。
「終えて、中に入ってきたらそれを教えてやれ」
さてでは本日のランチは、あの無駄な労働に応えて力の付く物にしようか?
夏のジュール邸、本日も平和哉。
隊長誕生日おでめとう! -kei 2006/08/08(Tue) 16:02
当日になってしまいましたー!ここに記載させてください!銃殺覚悟っすー!
「…イザーク」
不本意ながらも自宅に持ち帰ってしまった仕事のまとめにずっと没頭していたイザークは、書斎のドアを押し開けて来た声にも目を遣ることなく。
休む間もなくキーボードを打ち込みつつも「何だ?お茶なら少し出すのは待て。今、計算が…」
半分生返事気味なその声にも構わず、アスランはウィンドウに向けられたままのイザークの端正な横顔にいきなりな質問を直球でぶちあてた。
「お前、俺に『愛してる』って言わないな」
がたんばったん。
…みーっ、みーっ、みーっ。
エラー音が、無情に続く。
「…あのなぁ…」
いきなりなんだと怒鳴るのも馬鹿らしい。
それほどにアスランが口にした疑問はアスランに…いいや、自分達の間には不似合いで不要であるものとイザークは認識している。
感情を隠さず表現したり口にしたりする自分の性格は把握している。
が、”そのようなこと”は容易く口にするべきことではないし、その言葉に含まれる意味が相手に己の気持ちを伝えること以上に相手の反応を見て相手を
試している…と言うニュアンスがあるようで。
それは、非常に”美しくない”と、イザーク・ジュールは思っているのだ。
だから。
天然ボケの鈍感の朴念仁が服着て歩いているようなアスランさえ疑問に思うほどには
そうだ、一度も
言ってないな。
言ってない。
「貴様は俺の気持ちに疑いを持っているのか?」そうですね、と認めるのはなんとなく面倒なことになりそうなので、話をさり気なく別方向へと持っていこうとしたのだが
「お前の態度が示しているのは、お前が見かけを裏切る相当なスケベだってことだけだ」
アスラン、端から応戦体制。
と、言うのか…なんと言うのか…。……えーっと?
イザークは注意深くアスランの表情を見る。
少し寄せた眉根。
幾分、潤んだ大きな翡翠は気丈にこちらを睨んでいるものの、それにはいつもの…そう、迫力が、無い。
つまりはアスラン、怒っているのではなくってこれは………えーっと。
「…何を拗ねている」
椅子から転げ落ちた姿勢のまんま、イザークは呆れが疲れに変じるのをヒシヒシ感じながらはぁ〜っと溜息。
「別に」
難無く自分の感情を見破ったイザークに、悔しさと同じくらい嬉しさと……照れを、抱いて。
アスランは正直に、いかにもふてくされた顔で転がった椅子と、重厚なアンティークデスクの間に座り込んだままのイザークに近寄る。「これは運命だ。俺のせいではないだろうが」
とイザークが言えば
「なんのことだよ」
それでもまだ負けん気を示すところがアスラン・ザラ。
イザークが、気に入っている彼の内の一つ。
だから笑いを堪えて言ってやる。
「俺が貴様より2つ年上になることも、身長が5……今は7cmか……高いことも、俺の意志ではどうにもならん」
そうなのだ。
本日、イザーク・ジュールはめでたく生誕21周年。
アスランとの年齢差は2歳になりました。「そんなことで拗ねたりしない」
第一、
「誕生日ってのは年をとったことを祝うんじゃなくって、21年前のこの日にお前が生まれて、今まで無事生きてこれたことを祝う日、だろう?」
「…そうだな」生きてこれた。
生きることを許されたのではなく、勝ち取って今日まで来た。
祝してくれる者がいる反面、呪う者とているだろう我が、身。なればこそ
「だから年くらい、お前に勝ちを譲ってやる」
「なんだ、だからってのは…。それと年齢だけではない。身長もだ」
「そっちは俺だってまだ伸びるかもしれない」
「無理だな」
「なんで!」なればこそ
素直でなくてもいい。むしろそれがいい。
遠まわし謎かけ言葉を秘めて。祝いを込めて。
日付の変った頃に真っ先に、自分の傍に来てくれて。祝ってくれるお前が
「アスラン」
床に座ったまま差し出された手に素直に手を乗せれば引かれて引き寄せられて。
薄い唇は、重なる直前までずっと嬉しそうな笑みを象っていたから、まぁ今更照れくさい祝詞なんて言わなくてもいいかな。なんて。
考えてアスランは目を閉じる。柔らかくしっとりと。
合わさる唇、凭れかかる体。
互いが互いに伝えるべき言葉は吐息と共に互いの口中に飲み込まれ。後の展開はもう、
『言わずもがな』
おさかな天国 -kei 2006/08/14(Mon) 16:00
旅館近くにある釣堀で、ムウさんに釣りを教わりました。
今度来た時には、ムウさんのヨットに乗って海の上で魚釣りします。今回は、その予行演習って訳です。
さて意気揚々釣堀に来た一同。半分以上がプラント育ちで釣りは初めて! 子わんこオーブ生まれだけど、釣りは初めて!
準備と用意でてんやのわんやでしたが、ようやく落ち着いて各々が釣り糸を垂らし始めました。ではその様子を見てみましょうか。
旦那様、真剣なお顔で浮きとにらめっこ。
でも2回も続けて餌だけ取られて逃がしちゃって、「おのれー!」って叫んでみたり。
それを見てマリューさんびっくり。「彼、意外と熱血なのね」
ってご主人様に。
「いつもはかっこつけてるだけなんです。特の女性の前では。あれが地です」
「聞こえてるぞアスラン! 自分で餌も付けられん癖に戯言を言うな!」
「仕方が無いだろ! 生きてるんだぞこれ! しかも虫だぞコレ!!」
「この腰抜けがぁ!」
「苦手くらいで腰抜けって言うなー!」こうなるとご主人様も旦那様も釣り何処ではなくなります。お互いに竿を持ってぎゃあぎゃあ言い合ってるのは、なんだかへっぽこな構図ですが。
「おーおー。仲がいいねぇ」
「ホント。若いっていいわねー」それを眺めてのほほんとそんなことが言えるフラガ夫妻。あらゆる意味でやっぱりBIGですね。
そんなムウさんの横では、レイが相変わらず静かに穏やかに釣り糸を垂らしていて、反対側のお隣には子わんこシンがやっぱり辛抱強く……って。てってってってって…てってけてー!
いきなり、シンが釣堀の周りを走り出しました!
竿を持ったまんまです!その先の糸はピーンって張って、お水の中を勢い良く進んで子わんこを引っ張ります!
シン達が使ってる生け簀だけ貸切だからいいけど、他のお客様がいたら全部の糸が引っかかっちゃって大変なことに…ことに、今もなりかけております!「わー! すごいー!」
「シン?!」
「坊や、手を離せ!」
「小僧!」
「だって離したら逃げちゃうー!」狩猟犬の本能でしょうか! シン、引っ張られても竿を放しません!でももし魚が中ほどに向かったら…!
「きゃん!」
そうして池の中心に糸は向かって、なおもしっかり竿を握ったまんまの子わんこが大きく宙に浮かんで…で。
子わんこのちいちゃいアンヨは一本ずつ、旦那様とご主人様に掴まれて、竿はしっかり、ムウさんに固定されて。なんとかぽっちゃんにならずにすみました。
おまけに本日の成果では、シンだけが見事お魚を釣り上げ(られたというのかなんと言うのか…)ました! ビギナーズラックおめでとう! さすがラッキースケ●です!
「アスランさん! すごい?!」
黄色いバケツに入れられた、シンの釣ったお魚は、ちょっと小さいけど元気な青いお魚です。
バケツを一生懸命抱え持って自慢する子わんこの頭をご主人様が優しく撫でてくれます。「ああ、凄いぞシン。がんばったな」
褒められて、シンは嬉しそうにしっぽをぱたぱた振ります。
「青魚では、貴様は食えんな」
「それは仕方ないよ。でも結構、面白かったな」
「うむ。なかなかに奥が深い」旦那様、感心しきり。シンの根性を見て、ちょっと嬉しそうです。
「海ではもっとでっかいのが釣れるぞ」
「じゃぁ、おっきいバケツいるね!」
「そうだな」ムウさんと嬉しそうに話しながら、シンはみんなにバケツの中で泳ぐお魚を見せて回りました。
レイもマリューさんも、凄いねって褒めてくれましたよ。
小さいお魚は皆では食べられないけど、なかなか楽しい釣りでした。
一回りして、「みんな、見た?」
ってシンが。
みんなが笑顔で頷いたので、シンも、満足そうにうんって頷いて。
黄色いバケツを持って生け簀の方へ。
で。「じゃぁね。バイバーイ」
そう言って、シンったら、バケツの中のお魚を、ザパパーって生け簀に返しちゃったんです!
「「「「あ」」」」
みんなびっくり!
シン、ん?ってみんなを振り返ります。「シン、…魚、持って帰って食べないのか?」
ご主人様が訊いたら、シンはちょっとだけキョトンって顔して、でもすぐに
「違うんだよ、アスランさん!」
って胸張ってちょっと偉そうに。
「食べるおさかなは、お店にいるんだよ!」
って。
………………………そうかぁ。
そうするともしかして、牛とか豚とか鶏と「お肉」は別物なんだろうなぁ。
なんかまた一つ高いハードルができちゃったような気がするのは、勘違いかな。勘違いであって欲しいな………。「高い上に幅広いハードルだな」
なんか脱力しちゃったご主人様の考えを見透かしたみたいに、旦那様がぼそりと言います。
ムウさんは大笑いで、マリューさんも楽しそうに笑ってて。レイは、やっぱり、溜息で。「アスランさん! おさかな、あそこまで行っちゃったよ!」
そんなのちっとも気にしないシンに呼ばれ、シンの隣にしゃがみこんで。
きらきら光って水の中を泳ぐ青いお魚を見つめながら、ご主人様はちょっと今後の事を考えてみたり。一人と一匹、並んで一緒に、お魚に手を振りました。
いくり殿との子わんこ談義で出たネター!
がじゃいも -kei 2006/08/23(Wed) 16:05
「パタテスリケーキ」はじゃがいもケーキ。
チョコクリームやホイップクリームを乗っけて食べるほこほこケーキ。
オーブから届いたじゃがいも。箱一杯のじゃがいも。
まだ泥のついた大きなじゃがいも。
そのじゃがいもで旦那様が最初に作ってくれたのが、パタテスリケーキ。「おいしいーい!」
ポテチも蒸したじゃがいもも、ハッシュドポテトも美味しいけど、シンはこのじゃがいもが一番好きになった。
「がじゃいも、おいしいね、アスランさん!」
子わんこのシンは上手に「じゃがいも」って言えない。
因みに「さつまいも」は「さつないも」。
現在、「まみむめも」と「やゆよ」のお勉強も兼ねて絵本を朗読中。「カガリに、何か送ってやらないとな」
ってご主人様が言ったら、旦那様ふいっとそっぽ。
「お前な、そういう態度は大人気ないぞ」
「な…!俺の何処が大人げないか?!」
「だから!お礼をちゃんとするのが大人の礼儀だろう!いっくらオーブが気に食わないからって…」
「誰もそんなことは言っておらん! 俺が好きになれんのはフリーダムだけだ!」なんて正直に旦那様が言ったら、
「俺もー!」
って元気に子わんこまで。
ご主人様、溜息。「とにかく、俺の方で何か送っておくから」
「その必要は無い」
「おい、いい加減にしろよイザーク」ご主人様の声が、ちょっと低くなって、旦那様、思わず焦っちゃって。
「わからん奴だな!このじゃがいもは、こちらに対する返礼なのだ!だから礼の必要は無い!」
……え?
「なんだ。珍しいなお前から贈り物なんて。何を送ったんだ?」
笑顔のご主人様に対し、旦那様やや焦り顔。
「…高度な政治的取引でな…。…言えん」
旦那様は割りと嘘が上手。でも後ろめたいことがある時の嘘はへったっぴで、ご主人様と顔を合わせない。今みたいに。
「…イザーク、こっち見てもう一回言ってみろ」
笑顔は笑顔のまんま。だけど声だけ更に低くなったご主人様。
「だから!非常に高度な政治的取引がだなぁ…!」
「カガリに聞いて来る!」席を立ったご主人様を旦那様が必死に追う!
「待たんかアスラン! これは極めてデリケートな政治的取引であって!」
「じゃがいもの何処が高度で極めてデリケートな政治的取引だよ!」
「だから! 実に重要且つ難易度の高い政治的取引であってだなぁ! 民間人が…おい、アスラン!」
「信じられるかそんな話が!」言い合いながら行っちゃった二人をしばし目で追い、レイがちょっちょとシンに合図。シンも心得たもの。
そうして2匹が自分達のお部屋でパタテスリケーキを食べ始めた頃、外では元気な銃声が響き始めたのであった。
高度でデリケートな政治的取引の内容は、後日、ご主人様にさんざん質問攻めにあって辟易したカガリの口から明らかになる。
旦那様のお誕生日(結婚式)に、日頃の行いが祟ってご招待されなかったラクス嬢がご立腹で、カガリと一緒になって旦那様に抗議したところ、強烈なW攻撃にうんざりした旦那様から、まんまと麗しいご主人様の晴れ姿写真をせしめたのだ。あんまり綺麗でいたく喜ばれたカガリから、礼にと言うことで「がじゃいもが来たのだ!」
「…なるほど。確かに重要且つ難易度の高い政治的取引だな。…アスハ代表に、少々デリケートさがなかったというだけで」
がじゃいも!